「コンサルか、代理店か」。その二択で、合っていますか?
マーケティングを外部に頼もうと思ったとき、多くの方が最初に迷うのが「コンサルに相談すべきか、広告代理店に任せるべきか」です。
でも、いざ調べ始めると、どちらも「マーケティングを支援します」と言っている。違いがよく分からない。料金もバラバラ。結局、何を基準に選べばいいのか分からなくなる——。
このガイドは、その迷いを解くために書きました。コンサルと代理店、それぞれが本来どんな役割を持っているのか。費用やKPIはどう違うのか。そして、実は「3つ目の選び方」があることを、順番にお伝えします。
選ぶ前に、知っておきたいこと——そして「もう一つの道」
まず、両者は「役割」がまったく違います
混乱の原因は、コンサルと代理店が「似た言葉で違うこと」をしているからです。ここを最初に分けて理解すると、一気に見通しがよくなります。
ひとことで言うと、コンサルは「何をすべきか」を考える人、代理店は「それを実行する」人です。
コンサル=考える人、代理店=動かす人。役割そのものが違う
マーケティングコンサルティング会社の役割
コンサルは、事業の課題を分析して、マーケティングの方向性や戦略を設計します。「何をすべきか」「なぜそれが効くのか」を考え、提言するのが仕事です。
成果物は「戦略資料」「ロードマップ」「提言書」であることが多く、その戦略を実際に動かすのは、社内の担当者や別の委託先になるのが一般的です。
コンサルの強み
- 事業全体を見渡して、戦略を組み立てられる
- 業界をまたいだ知見やフレームワークを持っている
- 社内のしがらみのない、第三者の視点で意見をくれる
戦略の質が高くても、それを動かす人や体制が社内に必要になる点は、あらかじめ知っておきたいところです。戦略が固まったあと、誰がどう実行するかまで決まっていると、提言が成果につながりやすくなります。
AD AGENCY広告代理店の役割
代理店は、広告の出稿や運用、クリエイティブ制作といった「実行」を担います。Google広告・Meta広告などへの出稿を代行し、CPA(顧客獲得単価)やROAS(広告費用対効果)といった、広告媒体の上での数字で評価されることが一般的です。
代理店の強み
- 各媒体の運用ノウハウや最新情報に詳しい
- クリエイティブ制作から出稿までまとめて対応できる
- 媒体によってはボリュームディスカウントを受けられる場合がある
代理店は広告の運用に強みがあります。一方で、広告媒体の数字が改善したことが、そのまま売上につながっているか——ここまで一緒に見てくれる相手だと、より安心して任せられます。
費用とKPIの違いを、具体的に整理する
役割が違えば、お金のかかり方も、見ている数字も変わります。ここを知らずに比べると、見積もりの金額だけで判断してしまいがちです。
COST STRUCTURE費用の構造
| コンサルティング会社 | 広告代理店 | |
|---|---|---|
| 費用の形 | 月額固定 | 広告費に対するマージン(手数料) |
| 目安 | 中小規模で月額50〜150万円/大手戦略コンサルで月額100〜500万円以上 | 一般的に広告費の10〜20% |
| 例 | 戦略策定料が中心。実行費用は別途かかることが多い | 広告費が月100万円なら、月10〜20万円が代理店の報酬 |
出典: 上記の費用相場は、一般的に公開されている各社の料金体系をもとにした目安です。実際の費用は依頼内容・規模により変わります。種別・規模別の費用の全体像はデジタルマーケティングの費用相場で詳しく整理しています。
ここで一つ、知っておきたいことがあります。代理店の費用は「広告費の◯%」という構造が一般的です。これは、広告費が増えるほど代理店の報酬も増える仕組みです。だからこそ、広告予算の配分が「事業の成果」から見て最適かどうかを、依頼する側でも確認できると安心です。これは善し悪しの話ではなく、契約の構造として知っておくと選びやすくなる、という話です。
KPI見ている数字(KPI)の違い
支援を選ぶうえで、いちばん大切なのが「最終的に何の数字で評価されるか」です。
- コンサル:提言書・戦略の質が成果物。実行と数字の責任は依頼側に残ることが多い
- 代理店:CPA・ROAS・表示回数など、広告媒体の上での数字が中心
媒体のKPI(CPA・ROAS)が良くなることと、事業の売上が伸びることは、必ずしもイコールではありません。たとえば「広告の獲得単価は下がったのに、売上は変わらない」ということが起こります。
これは、広告で集めた人を、その後どう動かすか(導線)・どう関係を続けるか(リピート)の設計が、広告媒体の数字の外側にあるからです。
媒体の数字と事業の数字のあいだに、見えにくいすき間がある
支援を選ぶ前に、知っておきたい3つのこと
コンサルにも代理店にも、それぞれ確かな強みがあります。そのうえで、事業の成果まで見据えると、選ぶ前に整理しておきたいポイントが3つあります。どれも「失敗しないため」ではなく、「自社に合うものを見つけるため」のチェックです。
戦略をつくっても、動かす人がいるか
媒体の数字が、売上につながっているか
戦略と実行が、ばらばらになっていないか
戦略をつくっても、動かす人がいるか
「いい戦略さえあれば成果が出る」と考えてコンサルに依頼するケースです。戦略の質がどれだけ高くても、それを実行する人や体制が社内に整っていないと、せっかくの提言が動き出しません。
戦略を依頼するなら、「誰がそれを実行するか」までセットで考えておくと安心です。
02媒体の数字が、売上につながっているか
「運用はプロに任せれば大丈夫」と、代理店にすべて委ねるケースです。媒体上の数字は改善しても、それが実際の売上にどう貢献しているかが見えないまま、広告費だけが積み上がることがあります。
媒体の数字と、事業の数字(売上・利益)が、つながって見える状態をつくることが大切です。
03戦略と実行が、ばらばらになっていないか
コンサルに戦略を、代理店に実行を、別々に依頼するケースです。両者をつなぐ窓口役が社内にいないと、戦略と現場の施策がずれていき、調整の会議だけが増えてしまうことがあります。
どのケースにも共通しているのは、「最終的に、誰が事業の数字に責任を持つのか」がはっきりしない状態です。
実は、3つ目の選び方があります
コンサル(戦略)と代理店(実行)。この二択で迷うとき、見落とされがちなのが、「戦略の設計から実行・改善まで、ひとつのチームが一貫して担う」という選び方です。これを「伴走型」と呼びます。
伴走型がほかと違うのは、いちばん大切にする数字を、媒体のKPIではなく「事業の数字(売上・利益)」に置くことです。広告の数字を良くすること自体を目的にせず、それが事業の成果につながっているかを、常に問い続けます。
縦軸=見ているKPI、横軸=担う範囲。伴走型は「戦略+実行 × 事業KPI」の位置にいる
3つの形を、同じ軸で並べてみる
| 比較する項目 | コンサルティング会社 | 広告代理店 | 伴走型(AsetZなど) |
|---|---|---|---|
| 主な役割 | 戦略の設計・提言 | 媒体への出稿・実行 | 戦略から実行まで一貫 |
| いちばん大切にする数字 | 提言書・戦略の質 | CPA・ROAS・表示回数 | 売上・利益(事業の数字) |
| 費用の形 | 月額固定(50〜500万円) | 広告費の10〜20%のマージン | 月額固定(広告費に連動しない) |
| 実行 | 依頼側または別の委託先が担う | 担当する媒体の運用に注力 | 戦略から実行まで担当 |
| SEO・DXへの対応 | 別途、専門家への相談が必要なことが多い | 担当媒体が中心 | SEO・DXも含めて設計 |
| 内製化(自社で回せる状態)の支援 | 戦略知識の移転は可能 | 収益の構造上、消極的な場合がある | 内製化を前提に支援 |
| 向いている企業 | 戦略だけ欲しい・実行体制がある企業 | 特定媒体の運用代行が必要な企業 | 戦略から実行まで一括で任せたい企業 |
この表は、どれが優れているという話ではありません。自社にどの機能が足りていて、どこを外部に頼みたいか——それによって、合う形が変わる、という整理です。
どれが自社に合う?かんたんチェック
次の問いに「はい」が多いほど、その形が向いています。複数に当てはまる場合は、その分だけ判断材料が増えたと考えてください。
- 社内に、戦略を実行できるマーケターやエンジニアがいる
- 「何をすべきか」の方向性が、まだ定まっていない
- 事業戦略レベルで、外部の視点が欲しい
- 期間を区切ったプロジェクト型で関わってほしい
- 戦略は決まっていて、実行する体制だけが足りない
- Google広告・Meta広告など、特定の媒体の運用が目的
- 社内に、代理店を管理・評価できる人がいる
- 媒体の数字(CPA・ROAS)で評価できる仕組みがある
- マーケ担当が不在、または1〜2名で手が回っていない
- 広告だけでなく、SEO・コンテンツ・DXも含めて整えたい
- 「広告の数字は最適化されているのに、売上が伸びない」状態にある
- 事業の数字(売上・利益)まで一緒に見てくれる相手が欲しい
- 社内に、両者を統合して管理できる責任者(CMO・マーケ責任者など)がいる
- 戦略と実行を、別々に評価・改善できる体制がある
- 両者の間を取り持つ時間とリソースがある
- 複数の専門領域で、大規模な施策を展開している
AsetZの考え方:事業の数字から逆算する
私たちAsetZは、伴走型でマーケティング支援を行っています。大切にしているのは、ひとつのことです。
いちばん大切にする数字を、広告媒体の数字ではなく「事業の数字(売上・利益)」に置く。
広告のCPAやROAS、検索順位といった「施策の数字」は、もちろん追います。ただ、それを良くすること自体をゴールにはしません。その数字が、最終的に事業の成果——受注やLTV(顧客が生涯にもたらす価値)——につながっているか。そこまでデータでつないで見るのが、私たちの強みです。
私たちは「ツールを入れる前に、まずプロセスを設計する」という考え方を、全社で共有しています。体制が整わないまま単発の施策を打っても、成果は続きにくいからです。
だからこそ、戦略の設計・広告運用・SEO・DXを切り離さず、ひとつのチームで一気通貫に担います。
そしてもう一つ、私たちが約束していることがあります。支援を、自社だけで抱え込まないこと。 御社の中のリソースを活かしながら一緒に進め、契約が終わったあとも社内でマーケティングを回せる状態——「自走できる体制」を残すことを目指しています。
支援の評価は、短いサイクルで行います。長期の縛りを前提にせず、成果が出なければ、そのつど見直しを一緒に考えます。
まとめ:迷ったときの、たった一つの問い
ここまで、コンサル・代理店・伴走型の違いを見てきました。最後に、選ぶときの軸を一つだけお伝えします。
迷ったら、「最終的に、誰が事業の数字に責任を持つのか」を考えてみてください。
- 戦略の方向性だけ欲しく、実行は社内でできる → コンサル
- 特定の媒体の運用だけ任せたい → 代理店
- 戦略から実行まで、事業の数字ごと一緒に見てほしい → 伴走型
正解は、会社の状況によって変わります。どれが自社に合うのか分からないときは、現状を一度、外から整理してみるのも一つの方法です。
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