レンタカー業界
市場データ分析
市場規模7,736億円の全体像を、格安5ブランド比較・カーシェアとの棲み分け・FC事業の経済性まで、すべて出典付きで整理しました。データを集めて終わりにせず、利用者のカスタマージャーニーまで読み解いた、AsetZのデータ活用の一例です。
この記事について
レンタカー業界は、コロナ禍からの回復を経て再び成長フェーズに入りました。2023年の市場規模は7,736億円(前年比8.9%増)。2030年には1兆826億円に達すると予測されています。
ただ、「成長市場だから参入すれば伸びる」という時代は、すでに終わりに近づいています。店舗ネットワークの競争は成熟段階に入り、これからは「どう勝つか」が問われます。
この記事では、レンタカー業界への参入や事業拡大を検討する方に向けて、市場規模の推移、格安レンタカー5ブランドの比較、カーシェアとの関係、業界の課題、FC事業の経済性、そして今後のトレンドまでを、公開データと業界レポートに基づいて整理しました。
すべての数値に出典を明記しています。事業計画や社内資料の根拠としてもお使いいただけます。
なぜマーケティング会社が業界データをまとめるのか
私たちは、データを集めて整理することそのものを仕事にしているわけではありません。集めた数字から「だから、どこを動かせば事業が伸びるのか」を導くのが仕事です。
この記事は、その姿勢を業界データで示す一例です。市場規模や競合の数字を並べるだけでは、事業の判断材料になりません。後半では、データをもとに利用者の行動・感情・接点を時系列で分析し、「どのフェーズに、どんな打ち手が効くか」まで踏み込みます。
01市場規模と成長トレンド
レンタカー市場は、回復を超えて成長局面に入っています。まずは全体像を、時系列の数字で押さえます。
| 指標 | 数値 | 補足 |
|---|---|---|
| 2023年 市場規模 | 7,736億円 | 前年比 8.9%増 |
| 2030年 市場規模予測 | 1兆826億円 | 年平均成長率(CAGR)約4.9% |
| 登録車両数(2025年3月末) | 116万8,522台 | リース車両を含む |
セグメント別の市場構成
レンタカー市場は、利用目的によって大きく分かれます。法人向け(出張・営業車・代車)が2,128億円、個人向け(旅行・帰省・引越し)が1,616億円。法人需要が個人需要を上回る構造です。残りはリース・長期レンタルが大きな割合を占めています。
| セグメント | 市場規模 | 構成比(概算) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 法人向け(ビジネス) | 2,128億円 | 約27% | 出張・営業車・代車需要。安定した継続利用 |
| 個人向け(レジャー) | 1,616億円 | 約21% | 旅行・帰省・引越し。季節変動が大きい |
| リース・長期レンタル | 約3,900億円 | 約50% | マンスリー・法人リース。安定収益の柱 |
| その他(インバウンド等) | 約90億円 | 約1% | 訪日外国人向け。回復・成長トレンド |
市場規模の年次推移
2020年にコロナ禍で市場は大きく縮みましたが、2022年以降は回復を超えて成長に転じています。インバウンド需要の回復、法人利用の増加、格安レンタカーの店舗拡大が成長を牽引しています。
コロナ禍の谷(2020年)を経て、2022年以降は回復を超えて成長トレンドに転じている
| 年度 | 市場規模(推定) | 前年比 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2019年 | 約6,800億円 | — | コロナ前のピーク水準 |
| 2020年 | 約5,400億円 | -20.6% | コロナ禍による大幅縮小 |
| 2021年 | 約5,800億円 | +7.4% | 近場旅行の需要で回復開始 |
| 2022年 | 約7,104億円 | +22.5% | 行動制限の解除による急回復 |
| 2023年 | 約7,736億円 | +8.9% | コロナ前水準を超えて成長 |
| 2030年(予測) | 約1兆826億円 | CAGR 4.9% | MaaS・インバウンドが成長の原動力 |
02格安レンタカー市場の競合マップ
格安レンタカー市場は、FC(フランチャイズ)モデルを軸に店舗数を急速に伸ばしてきました。主要5ブランドの比較と顧客評価を整理します。
主要5ブランドの比較
格安レンタカー市場では、中古車を活用した低価格モデルが主流です。各社のポジションは、「店舗数(ネットワーク規模)」「料金体系」「ターゲット顧客」の3つで分かれます。
| ブランド名 | 店舗数 | 料金目安 | 運営母体・特徴 |
|---|---|---|---|
| ニコニコレンタカー | 約1,450店 | 12時間 2,525円〜 | 業界最大のFC網。ガソリンスタンド・整備工場を加盟店とする「既存事業者活用型」 |
| カースタレンタカー | 430〜530店 | 12時間 3,100円〜 | 伊藤忠グループ(伊藤忠エネクス)。ENEOSステーション併設型が多い |
| ワンズレンタカー | 約360店 | 1時間 880円〜 | 短時間利用に対応した時間単位の料金。カーシェア的な使い方も可能 |
| ガッツレンタカー | 約300店 | 24時間 2,000円〜 | 業界最安クラスの料金。長期レンタルにも対応。法人利用にも強み |
| 100円レンタカー | 270店以上 | 10分 100円〜 | 超短時間利用の独自ポジション。「10分100円」の分かりやすい料金体系 |
顧客満足度で重視されるポイント
オリコンが実施した格安レンタカーの顧客満足度調査では、「コストパフォーマンス」「予約のしやすさ」「車両の状態」などの項目で各社が評価されています。格安レンタカーでは、料金の安さだけでなく「車両の清潔さ」「受付の対応」が満足度を左右する傾向があります。
| 評価項目 | 重視されるポイント | 業界全体の傾向 |
|---|---|---|
| コストパフォーマンス | 料金の安さと車両品質のバランス | 全体で高評価。期待値が「安さ」なので達成しやすい |
| 予約のしやすさ | Webサイトの使いやすさ、空車確認の簡便さ | 大手に比べ、Web予約システムの完成度にばらつきがある |
| 車両の状態 | 清潔さ、走行距離、年式 | 中古車活用のため個体差が大きい。店舗ごとの管理水準に差が出やすい |
| スタッフ対応 | 受付の丁寧さ、説明の分かりやすさ | FC事業のため、加盟店の教育水準がサービス品質に直結する |
| 店舗アクセス | 立地の便利さ、駐車場の有無 | GS併設型は既存インフラを活用し、アクセスが良い傾向 |
ポジショニングの読み解き
各社のポジションは、「ネットワーク規模」と「価格戦略」の2軸で整理できます。
横軸=店舗数(ネットワーク規模)、縦軸=価格帯。各社が異なる象限を取りに行っている
ニコニコレンタカーは店舗数の多さで「どこでも借りられる」利便性を武器にしています。ガッツレンタカーは最安価格帯で、価格に敏感な層を取り込んでいます。100円レンタカーは「10分単位」という独自の料金で、カーシェアに近いポジションを確立しました。
注目すべきは、カースタレンタカー(伊藤忠グループ)です。大手商社系の資本力を背景に、ENEOSステーションとの連携で出店を進め、格安の中では比較的高い信頼感と安定したサービス品質を提供しています。
03カーシェアリング市場との比較
カーシェアとレンタカーは競合に見えますが、実態は「利用時間」と「地域」で明確に棲み分けが進んでいます。
カーシェアリング市場の概況
カーシェア市場は急成長を続けています。2023年の会員数は約300万人を突破し、ステーション数は約2万か所に達しました。タイムズカーが市場シェアの約7割を占め、次いでdカーシェア、カレコ・カーシェアリングクラブが続きます。
ただし、カーシェアの利用は都市部に集中しています。地方ではステーション密度が低く、実質的にレンタカーが唯一の選択肢になる地域が多く残っています。
利用時間と地域による棲み分け。短時間・都市部はカーシェア、長時間・地方部はレンタカーが優位
| 比較項目 | レンタカー | カーシェア |
|---|---|---|
| 利用時間の目安 | 6時間以上(半日〜数日) | 15分〜数時間 |
| 主な利用シーン | 旅行・出張・引越し・長距離移動 | 買い物・通院・ちょい乗り |
| 料金構造 | 時間制(6h/12h/24h単位) | 分単位課金 + 距離料金 |
| 長時間利用のコスト | 割安(6時間以上はレンタカーが有利) | 割高(時間に比例して加算) |
| 車両の受け渡し | 店舗での対面手続き | 無人ステーション(アプリ解錠) |
| 地方部の利用可否 | 全国対応(FC店舗網が広い) | 都市部中心(地方は限定的) |
| 車種の選択肢 | 軽〜大型、トラック、特殊車両 | コンパクト〜中型が中心 |
| インバウンド対応 | 対応が進んでいる(多言語対応) | 日本在住者向けが中心 |
棲み分けの構造
レンタカーとカーシェアの関係は、「どちらが優位か」という二項対立ではありません。利用時間と地域による棲み分けとして捉えるのが正確です。
短時間(3時間以内)の都市部利用ではカーシェアが優位。長時間(6時間以上)または地方での利用ではレンタカーが優位です。3〜6時間帯は両者の競合ゾーンですが、目的(旅行か日常利用か)と車種ニーズ(大型車・トラックなど)によって、自然に振り分けられています。
特に格安レンタカーは、「カーシェアと同等かそれ以下の料金で、より長時間・多様な車種を使える」というポジションを築きつつあります。100円レンタカーの「10分100円」やワンズレンタカーの「1時間880円」は、カーシェアとの価格競争を意識した戦略と考えられます。
04業界が直面する5つの課題
成長市場であるレンタカー業界にも、構造的な課題があります。参入や投資を判断する材料として、主要な5つを整理します。
DX・デジタル化の遅れ
予約・受付・車両管理・顧客管理の各プロセスで、デジタル化が十分に進んでいないケースが多く見られます。特にFC加盟店では、本部のシステムと加盟店の既存業務がつながっておらず、手書きの伝票や電話予約が残る店舗も少なくありません。予約のWeb化、顧客データの一元管理、需要に応じた価格設定(ダイナミックプライシング)などが、今後の改善余地です。
人手不足と店舗オペレーション
洗車・点検・配車・返却対応など、店舗運営には多くの人手がかかります。少子高齢化に伴う労働力不足は、特に地方の中小店舗で深刻です。セルフチェックイン・チェックアウトの導入や、AIによるシフトの最適化など、省人化への取り組みが業界全体の課題になっています。
車両調達コストの上昇
半導体不足や原材料価格の高騰で、新車価格は上昇傾向です。中古車市場でも供給不足が続き、格安レンタカーの主力である中古車の調達コストが増えています。調達コストの上昇は利益率の圧迫に直結するため、車両の稼働率向上と適切なライフサイクル管理が、これまで以上に重要になっています。
EV対応の遅れ
世界のEV販売比率が約22%に達する中、日本のレンタカー業界のEV導入率は1〜3%程度にとどまっています。充電インフラの不足、航続距離への不安、車両コストの高さが主な壁です。一方で、環境意識の高いインバウンド旅行者や、環境対応を求める法人顧客からの需要は増えています。中長期では、EV対応が差別化の要因になると考えられます。
顧客体験の標準化(FC事業特有の課題)
格安レンタカー市場ではFCモデルが主流ですが、FC特有の課題として「サービス品質のばらつき」があります。加盟店のバックグラウンド(ガソリンスタンド、整備工場、中古車販売店など)が多様なため、接客の質、車両の清潔さ、予約対応の速度に店舗間で差が出やすい構造です。本部によるオペレーションマニュアルの整備、定期的な品質確認、顧客の声を集める仕組みが、ブランド価値を保つうえで重要になります。
05FC事業モデルの経済性
格安レンタカーFCへの参入を検討する際に押さえておきたい、一般的な加盟条件と収益構造を整理します。
加盟条件の一般的な構造
加盟条件は各社で異なりますが、一般的な費用構造を以下にまとめます。あくまで業界の目安であり、具体的な条件は各FC本部にご確認ください。
| 費用項目 | 金額目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 加盟金 | 50万〜200万円 | ブランド使用権・ノウハウ提供の対価。一括払い |
| 保証金 | 50万〜100万円 | 解約時に返還されるケースが多い |
| 車両調達費 | 数百万〜1,000万円以上 | 5〜10台程度のスタート在庫。中古車活用が一般的 |
| 設備・システム費 | 50万〜200万円 | 予約システム、看板、什器、PCなど |
| 初期費用 合計 | 500万〜1,500万円程度 | 既存事業者(GS・整備工場)は設備費を抑えられることが多い |
| ランニング費用 | 金額目安 | 備考 |
|---|---|---|
| ロイヤリティ(固定制) | 月額3万〜10万円 | ニコニコレンタカー等に多い。売上に依存せず計画しやすい |
| ロイヤリティ(歩合制) | 売上の3〜8% | カースタレンタカー等に多い。売上連動でリスク分散型 |
| 広告分担金 | 月額1万〜3万円 | 本部の全国広告・Web集客への費用分担 |
| 車両維持費 | 1台あたり月額2万〜5万円 | 保険・車検・整備・タイヤなど。台数分が固定費になる |
収益モデルの概要
格安レンタカーFCの収益は、車両の稼働率が最も重要な変数です。業界の目安として、稼働率が60%を超えると安定した利益が見込め、50%を下回ると固定費の負担が重くなる傾向があります。
| 指標 | 一般的な目安 | 備考 |
|---|---|---|
| 1台あたり月間売上 | 8万〜15万円 | 車種・地域・稼働率により大きく変動 |
| 車両稼働率(目標) | 60〜70% | 曜日・季節で変動。平日の稼働率向上が課題 |
| 営業利益率 | 10〜20% | 既存事業との兼業で固定費を分散できると高くなる |
| 損益分岐までの期間 | 1〜2年 | 立地・集客力・車両台数による |
成功店舗と苦戦店舗の違い
FC事業の成否を分ける要因として、業界内で以下のような傾向が指摘されています。
| 観点 | 成功店舗の傾向 | 苦戦店舗の傾向 |
|---|---|---|
| 既存事業との相乗効果 | GS・整備工場等の既存顧客基盤を活用 | レンタカー単体で新規開業 |
| 立地 | 駅前・国道沿い・住宅密集地 | 交通量の少ない郊外 |
| 平日の稼働対策 | 法人契約・マンスリー契約を積極的に獲得 | 個人の週末利用に依存 |
| Web集客への取り組み | Googleビジネスプロフィールの最適化、口コミ管理を実施 | 本部任せで、自店舗の集客努力が少ない |
| 車両構成 | 地域需要に合わせた車種ミックス(軽中心・ワゴン中心など) | 画一的な車種構成 |
ここで注目したいのは、成功店舗と苦戦店舗を分ける要因の多くが、「立地」や「資本力」だけでなく、自店舗で集客に取り組めているかにある点です。Googleビジネスプロフィールの最適化や口コミ管理は、本部に任せきりにせず、店舗単位で動かせる打ち手です。後半で触れるとおり、ここがデータで改善できる余地の中心になります。
06今後の注目トレンド
レンタカー業界の今後を左右する4つのトレンドを整理します。中長期の戦略を考えるうえでの参考にしてください。
Trend 01. MaaSとの連携
公共交通・タクシー・カーシェア・レンタカーを、ひとつのアプリで検索・予約・決済するMaaSプラットフォームとの連携が進んでいます。レンタカーは「最後のひと区間」の移動手段として組み込まれることで、これまで届かなかった顧客層(鉄道利用者、インバウンド旅行者など)に広がると考えられます。トヨタの「my route」や観光MaaSの実証実験が、各地で進行中です。
Trend 02. サブスクリプション型
月額定額でレンタカーを使えるサブスクリプションモデルが広がっています。KINTO(トヨタ)やSOMPOで乗ーるなどの大手参入に加え、格安レンタカー各社もマンスリープランを強化しています。「所有から利用へ」の流れの中で、月額5万〜10万円程度の定額利用は、法人の社用車代替や地方の移動手段として、需要が拡大すると見込まれています。
Trend 03. AI・IoTによる配車最適化
需要予測AIによる車両の最適配置、IoTセンサーによるリアルタイムの車両状態の把握、需要に応じた価格設定による収益の最大化など、テクノロジーの活用余地が大きい領域です。大手(トヨタレンタカー、日産レンタカー等)は自社開発を進めていますが、FC系の格安レンタカーはこの分野で遅れています。本部によるシステム提供が、差別化の要因になりつつあります。
Trend 04. インバウンド需要の回復
訪日外国人旅行者数は2024年に3,000万人を突破し、コロナ前の水準を回復しました。レンタカーは地方観光の足として欠かせない存在で、北海道・沖縄・九州ではインバウンドの利用率が高い水準を保っています。多言語対応のWeb予約システム、国際運転免許証への対応、外国語ナビの整備が、今後の競争力を左右すると考えられます。
07データから、打ち手を導く
── 利用者のカスタマージャーニー分析
ここまで、市場規模・競合・課題・経済性のデータを整理してきました。ただ、これらの数字を並べるだけでは、事業の判断には足りません。
私たちは、集めたデータから「利用者がどう動き、どこでつまずき、どこに打ち手が効くか」を導くところまでを仕事と考えています。以下は、本記事のデータをもとにAsetZが作成した、格安レンタカー利用者のカスタマージャーニーマップの一例です。
| 観点 | 01 認知 | 02 検索・比較 | 03 予約 | 04 利用 | 05 リピート・口コミ |
|---|---|---|---|---|---|
| 行動 | 旅行や引越しでレンタカーを検討 | 「格安レンタカー」で検索・比較 | Web予約フォームで日時・車種を選択 | 店舗で受取、利用後に返却 | 次回も利用、口コミ・紹介を投稿 |
| 接点 | Google検索/SNS広告/比較サイト | 比較サイト/Googleマップ/口コミサイト | 公式サイト/予約アプリ/電話 | 店舗スタッフ/車両・店内環境/ナビ | LINE・メール/Googleマップ口コミ/SNS |
| 感情 | 必要かも…いくらぐらい? | どこが安い?口コミは大丈夫? | 簡単に予約できた、意外と安い | 車がきれい、スタッフが親切 | また使おう、人にも勧めたい |
| 課題(FC本部視点) | 認知チャネルの効率測定が難しい | 口コミ評価が店舗間でばらつく | 予約離脱率が見えていない | 顧客体験の標準化が難しい | リピート率に加盟店ごとの格差 |
| 分析施策 | 流入チャネル別のCVR分析 | GBP評価データの横断分析 | 予約ファネルの離脱ポイント特定 | NPS・顧客満足度のスコアリング | LTV分析と再利用促進施策の検証 |
感情の谷を、どこで埋めるか
利用者の感情は、フェーズごとに上下します。注目すべきは、検索・比較フェーズで感情が最も下がる点です。「どこが安いのか」「口コミは大丈夫か」という不安がピークに達します。
検索・比較フェーズで感情が最も下がる。この「不安の谷」をどこで埋めるかが打ち手の起点になる
この「不安の谷」をどこで、どう埋めるか。それを判断するには、感情の動きと、各フェーズの接点・データを突き合わせる必要があります。たとえば検索・比較フェーズなら、Googleビジネスプロフィールの評価データを店舗横断で分析し、口コミの弱い店舗から優先的に手を入れる、といった打ち手が見えてきます。
08まとめ ── 成長市場の中で「どう勝つか」
レンタカー市場は、2023年に7,736億円、2030年には1兆円を超えると予測される成長市場です。しかし、「成長市場だから参入すれば儲かる」という時代は終わりつつあります。
格安レンタカー市場では、主要5ブランドが合計2,800店以上を展開し、ネットワーク競争はすでに一定の成熟段階に入っています。今後の成長の原動力は「店舗数の拡大」ではなく、「車両稼働率の向上」「顧客体験の差別化」「テクノロジーの活用」「インバウンド対応」に移っていくと考えられます。
特にFC事業では、本部の集客力やブランド力に頼るだけでなく、加盟店自身がWebマーケティング(Googleビジネスプロフィールの最適化・口コミ管理・SNS活用など)に取り組めるかどうかが、個店の収益を大きく左右する時代に入っています。
そして、ここまで見てきたとおり、その判断のすべてはデータから導けます。市場規模も、競合の動きも、利用者の感情の谷も、数字として把握できれば、「次にどこを動かすか」が見えてきます。データを集めて終わりにせず、事業の打ち手まで結びつける。それが、私たちの考えるデータ活用です。
データから、御社の次の一手を
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