CASE STUDY — DATA

「ツールが多すぎて見えない」の
本当の正体は、判断の分散だった。

GA4・GSCのデータにページ監査スコアを掛け合わせ、SEOの優先順位を数字で決められる管理ダッシュボードを内製した自社事例。「ツールを統合する」のではなく「判断の基準を統合する」ためにAsetZが何を考え、どう手を動かしたかの記録です。

自社ツール開発(内製) Python / MCP / GA4・GSC API
監査対象ページ 20 pages キーワード追跡 52 keywords クラスター分析 8 clusters クラスター別パフォーマンス キーワード戦略マップ クラスターA Quick Win クラスターB 監視 クラスターC Quick Win 画面イメージ(サンプルデータ)
複数のSEOツールの画面を前に、どの施策から手をつけるかを数字で見極めようとする担当者のイメージ
OVERVIEW

「ツールの統合」ではなく、「判断の統合」を作った

複数のメディアを運用していると、SEOのツールはどんどん増えていきます。検索順位はこのツール、流入はこちら、ユーザーの動きはまた別のツール。一つひとつは便利でも、全部を見終えた頃には「で、結局どこから手をつければいいのか」が分からなくなる。私たち自身がそうでした。

そこで、GA4とGSC(Google Search Console)のデータに、ページごとの監査スコアを掛け合わせ、SEO管理ダッシュボードを自分たちで作りました。ページの品質スコアとキーワード戦略を一つの画面にまとめ、「次にどの施策をやるか」を数字で決められるようにした取り組みです。

プロジェクト種別自社ツール開発(内製)
対象自社運営メディア(複数サイト)
技術Python / MCP(Model Context Protocol)/ GA4 API / GSC API
主な構成20ページ一括監査・52キーワード戦略マップ・8クラスター分析・課題の自動検出
20ページ
一括監査
52キーワード
戦略マップ
8クラスター
クラスター分析
THE REQUEST

出発点は、現場のシンプルな困りごと

複数メディアのSEOを進める中で、私たちは次の3つに毎回ぶつかっていました。

01

ツールが分散している

GA4、Search Console、被リンク分析ツール、ユーザー行動分析ツール。データを集めるだけで複数の画面を行き来する必要があり、全体像をつかむまでに時間がかかっていました。

02

品質が計りにくい

構造化データがちゃんと入っているか。著者情報が設定されているか。こうした品質に関わる項目を、ページごとに手作業で確認していました。

03

何から手をつけるか決めきれない

「どの施策が一番効くか」を見つける仕組みがなく、優先順位は担当者の経験と勘に頼りがちでした。人が変われば判断も変わる状態です。

THE REAL CHALLENGE

私たちが見抜いた、本当の課題

「ツールが多すぎて見えない」のは、本当に解くべき課題なのか。掘り下げると、表面の困りごとの奥に、もっと根っこの問題がありました。

表面的な課題
SEOツールが多すぎて、全体像が見えない
なぜ全体像を把握したいのか?
本当にやりたいこと
コンテンツの戦略的な健全性を数字で把握し、投資対効果の高い施策から手をつけたい
それを阻んでいるものは何か?
本質的なボトルネック
ページの品質スコアとキーワード戦略を、ひとつの基準でまとめて判断する仕組みが存在しない

既存のツールには、それぞれ得意分野があります。Search Consoleは検索クエリの動き、被リンク分析ツールはリンクの状況、ユーザー行動分析ツールはサイト内の動き。どれも優れています。ただ、これらを横断して「このページは戦略的に健全か?」をひと言で答えてくれる仕組みは、私たちの手元にありませんでした。

つまり本質的なボトルネックは「ツールの数」ではなく、判断の基準がバラバラで、一元化されていないことでした。

OUR APPROACH

データを集めることではなく、「次にやること」を導く

GA4とGSCのAPIからデータを自動で集め、ページの監査スコアとキーワードの戦略マップを重ねて、SEOの健全性をひと目で見られるようにする。これがダッシュボードの基本設計です。

Data Sources — 入力
GA4 API / GSC API / サイトのクロールデータ パフォーマンス・インデックス情報・ページ構造を自動で集める
Analysis Engine — 処理
ページ監査エンジン 20ページを一括スキャンしてスコアリング
キーワード戦略分析 52キーワード × 8クラスターで群としての強さを見る
スコアリングと課題の自動検出 伸びしろの大きい候補と技術的な課題を自動で拾う
Dashboard — 成果物
SEO管理ダッシュボード ページ監査スコア・キーワード戦略データを一画面に集約
01

20ページを一括で監査する

タイトル、メタディスクリプション、見出し、構造化データ、内部リンク、ページ速度、モバイル対応、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の指標を一度にチェック。ページごとに点数をつけ、改善の余地をすぐ見つけられます。複数のツールを巡回する手間がなくなり、監査時間を大きく減らせました。

02

52キーワードを8つのクラスターで見る

キーワードを1語ずつ追うのではなく、トピックのまとまり(クラスター)でとらえます。各クラスターの平均順位・クリック率・表示回数を追い、「群」としての強さを見る。個別順位の上下に一喜一憂せず、トピック単位で「どこに投資すべきか」を判断できるようになりました。

03

「効く施策」を自動で見つける

「順位は4〜10位、クリック率は低い、でも表示回数は多い」。この条件に当てはまるキーワードを、伸びしろの大きい候補として自動で拾います。タイトルやメタの修正だけで成果につながる施策を優先リストに。あわせて構造化データの欠けやE-E-A-T指標の低下も自動検出し、対応の優先度をつけます。

SEO管理ダッシュボードの画面:ページ監査スコアのレーダー、クラスター別パフォーマンスの棒グラフ、Quick Win検出、課題分類の円グラフ
画面イメージ(サンプルデータ)
THE RESULTS

経験や勘から、数字で決める状態へ

このダッシュボードによって、SEOの優先順位の決め方が変わりました。同じデータを見れば、誰が判断しても同じ結論にたどり着けるようになりました。

20pages
監査対象
52keywords
キーワード追跡
17issues
課題検出
進め方が変わった
  • ツールの巡回がなくなった:複数の画面を行き来する必要がなくなり、全体像をひとつの画面でつかめる
  • 効く施策が自動で挙がる:伸びしろの大きいキーワードを仕組みで拾い、属人的な判断を減らせた
  • 課題が自動で検出される:検出した課題に優先度をつけ、対応する順番を迷わなくなった
戦略の見え方が変わった
  • 品質指標をまとめて確認できる:構造化データや著者情報の有無を、ページごとに一括でチェックできる
  • トピック単位で評価できる:個別キーワードではなく、クラスター(群)として競争力を見られる
  • 優先度が数字で決まる:投資対効果の見込みに沿って、施策の順番をつけられる
KEY INSIGHTS

AsetZが大切にしている考え方

業種や規模が違っても、データを成果につなげるときの土台は同じです。

01

「ツールの統合」ではなく「判断の統合」

複数ツールのデータを並べるだけでは、意味は生まれません。大事なのは「何を基準に、どの施策を優先するか」という判断のロジックを組み込むこと。見える化はゴールではなく、意思決定の質を上げるための手段です。私たちが力を入れたのは、データから「次にやること」を導く仕組みを作ることでした。

02

品質指標は、これからますます重要になる

構造化データの有無や著者情報の設定状況など、コンテンツの信頼性に関わる要素を監査項目に入れました。タイトルやメタディスクリプションだけでは見えないページ品質の全体像を、つかめるようになります。監査を自動化したことで、これらを定期的にチェックする負担も大きく減りました。

03

内製だからこそ、自社に合った基準が作れる

市販のツールは汎用的に作られている分、自社のビジネスや戦略に特化した点数づけは難しいことがあります。自分たちで作れば、本当に重要な指標だけを追える。そして同じ考え方を、私たちはお客様の中にも残していきます。ツールを納品して終わりではなく、自社で判断し続けられる状態を一緒に作ることを大切にしています。

CONTACT

データに基づいてSEOを決めたい、と感じたら

私たちは、施策を代わりにこなすだけのパートナーではありません。御社の中に「数字で判断できる体制」を残すことを大切にしています。

SEOの全体像が見えない、何から手をつけるか決めきれない——そんな状態からでも大丈夫です。無理な営業はいたしません。まずは現状をお聞かせください。

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