ツールが分散している
GA4、Search Console、被リンク分析ツール、ユーザー行動分析ツール。データを集めるだけで複数の画面を行き来する必要があり、全体像をつかむまでに時間がかかっていました。
GA4・GSCのデータにページ監査スコアを掛け合わせ、SEOの優先順位を数字で決められる管理ダッシュボードを内製した自社事例。「ツールを統合する」のではなく「判断の基準を統合する」ためにAsetZが何を考え、どう手を動かしたかの記録です。
複数のメディアを運用していると、SEOのツールはどんどん増えていきます。検索順位はこのツール、流入はこちら、ユーザーの動きはまた別のツール。一つひとつは便利でも、全部を見終えた頃には「で、結局どこから手をつければいいのか」が分からなくなる。私たち自身がそうでした。
そこで、GA4とGSC(Google Search Console)のデータに、ページごとの監査スコアを掛け合わせ、SEO管理ダッシュボードを自分たちで作りました。ページの品質スコアとキーワード戦略を一つの画面にまとめ、「次にどの施策をやるか」を数字で決められるようにした取り組みです。
| プロジェクト種別 | 自社ツール開発(内製) |
|---|---|
| 対象 | 自社運営メディア(複数サイト) |
| 技術 | Python / MCP(Model Context Protocol)/ GA4 API / GSC API |
| 主な構成 | 20ページ一括監査・52キーワード戦略マップ・8クラスター分析・課題の自動検出 |
複数メディアのSEOを進める中で、私たちは次の3つに毎回ぶつかっていました。
GA4、Search Console、被リンク分析ツール、ユーザー行動分析ツール。データを集めるだけで複数の画面を行き来する必要があり、全体像をつかむまでに時間がかかっていました。
構造化データがちゃんと入っているか。著者情報が設定されているか。こうした品質に関わる項目を、ページごとに手作業で確認していました。
「どの施策が一番効くか」を見つける仕組みがなく、優先順位は担当者の経験と勘に頼りがちでした。人が変われば判断も変わる状態です。
「ツールが多すぎて見えない」のは、本当に解くべき課題なのか。掘り下げると、表面の困りごとの奥に、もっと根っこの問題がありました。
既存のツールには、それぞれ得意分野があります。Search Consoleは検索クエリの動き、被リンク分析ツールはリンクの状況、ユーザー行動分析ツールはサイト内の動き。どれも優れています。ただ、これらを横断して「このページは戦略的に健全か?」をひと言で答えてくれる仕組みは、私たちの手元にありませんでした。
つまり本質的なボトルネックは「ツールの数」ではなく、判断の基準がバラバラで、一元化されていないことでした。
GA4とGSCのAPIからデータを自動で集め、ページの監査スコアとキーワードの戦略マップを重ねて、SEOの健全性をひと目で見られるようにする。これがダッシュボードの基本設計です。
タイトル、メタディスクリプション、見出し、構造化データ、内部リンク、ページ速度、モバイル対応、E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)の指標を一度にチェック。ページごとに点数をつけ、改善の余地をすぐ見つけられます。複数のツールを巡回する手間がなくなり、監査時間を大きく減らせました。
キーワードを1語ずつ追うのではなく、トピックのまとまり(クラスター)でとらえます。各クラスターの平均順位・クリック率・表示回数を追い、「群」としての強さを見る。個別順位の上下に一喜一憂せず、トピック単位で「どこに投資すべきか」を判断できるようになりました。
「順位は4〜10位、クリック率は低い、でも表示回数は多い」。この条件に当てはまるキーワードを、伸びしろの大きい候補として自動で拾います。タイトルやメタの修正だけで成果につながる施策を優先リストに。あわせて構造化データの欠けやE-E-A-T指標の低下も自動検出し、対応の優先度をつけます。
このダッシュボードによって、SEOの優先順位の決め方が変わりました。同じデータを見れば、誰が判断しても同じ結論にたどり着けるようになりました。
業種や規模が違っても、データを成果につなげるときの土台は同じです。
複数ツールのデータを並べるだけでは、意味は生まれません。大事なのは「何を基準に、どの施策を優先するか」という判断のロジックを組み込むこと。見える化はゴールではなく、意思決定の質を上げるための手段です。私たちが力を入れたのは、データから「次にやること」を導く仕組みを作ることでした。
構造化データの有無や著者情報の設定状況など、コンテンツの信頼性に関わる要素を監査項目に入れました。タイトルやメタディスクリプションだけでは見えないページ品質の全体像を、つかめるようになります。監査を自動化したことで、これらを定期的にチェックする負担も大きく減りました。
市販のツールは汎用的に作られている分、自社のビジネスや戦略に特化した点数づけは難しいことがあります。自分たちで作れば、本当に重要な指標だけを追える。そして同じ考え方を、私たちはお客様の中にも残していきます。ツールを納品して終わりではなく、自社で判断し続けられる状態を一緒に作ることを大切にしています。
私たちは、施策を代わりにこなすだけのパートナーではありません。御社の中に「数字で判断できる体制」を残すことを大切にしています。
SEOの全体像が見えない、何から手をつけるか決めきれない——そんな状態からでも大丈夫です。無理な営業はいたしません。まずは現状をお聞かせください。
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