事例ページのWordPress化
静的なHTMLで作られている事例ページを、WordPressに移したい。
MEO対策のサービスを提供するSaaS企業から、「事例ページをWordPress化してほしい」というご相談をいただきました。記事を絞り込めるソート機能の追加や、メニューの見やすさの改善といった、具体的なご要望も含まれていました。
ただ、私たちはその依頼をそのまま受けませんでした。お話を重ねるうちに見えてきたのは、WordPress化はあくまで手段だということです。本当に実現したかったのは、事例記事を続けて増やし、自社サービスの魅力をもっと伝えることでした。
そして、それを止めていた本当のボトルネックは、CMSではありませんでした。1記事に2〜4時間かかる制作の手間が、事例を増やせない原因だったのです。
| クライアント業種 | MEO対策SaaS |
|---|---|
| プロジェクト期間 | 2026年 |
| 対象コンテンツ | クライアント事例記事(インタビュー形式) |
| 支援内容 | 課題の本質的な分解 / AI活用ワークフロー構築 / コンテンツ制作の自動化 |
静的なHTMLで作られている事例ページを、WordPressに移したい。
事例記事を、カテゴリや業種で絞り込めるようにしたい。
サイトのナビゲーションを、もっとわかりやすくしたい。
一見すると「WordPress化+画面の改善」という案件です。CMSを構築し、テーマを作り、データを移すこともできました。ですが私たちは、まずお話をよく聞くことから始めました。
お話を重ねるうちに、ご依頼の言葉の裏にある意図が見えてきました。表面の依頼を、本質まで分解します。
事例記事は、クライアント先へのインタビューをもとにした、しっかりした構成です。メタ情報、クライアント紹介、Q&A、成果データ、キーワードの効果テーブルなど、要素がたくさんあります。これらを既存のHTMLテンプレートに合わせて手で作ると、1記事あたり2〜4時間かかっていました。
WordPress化しても、この手間は変わりません。CMSを入れ替えても、記事を作る負担が減らなければ、事例は増えない。事例が増えなければ、サービスの魅力を強くすることにもつながりません。問題はCMSではなく、記事を作るプロセスそのものにある。私たちはそう判断しました。
従来の制作フロー(1記事2〜4時間)
制作プロセスの構造的な問題
私たちの提案は、WordPress化ではありませんでした。本当のゴールは「事例を続けて増やし、サービスの魅力を強くすること」。であれば、制作のボトルネックそのものをなくす仕組みを作るべきです。
AIの技術を組み合わせ、Markdownで原稿を書くだけで、テンプレートに完全に沿ったHTML記事が自動で出来上がるワークフローを構築しました。CMSを移す手間も、テンプレートを手作業で整える手間もいりません。事例を「書く」だけで「完成する」仕組みです。
システム構成:書くだけで完成する
すでにデザインが完成している事例テンプレートを「型」として活かしました。AIがHTMLの構造・CSSのクラス名・セクションの組み立て・レイアウトの型まで読み取り、新しくデザインを作る手間をゼロにしています。これまでの資産を捨てるのではなく、増やしやすくする発想です。
事例記事を量産するには、原稿を書くハードルを下げる必要があります。HTML/CSSの知識がないライターや営業担当でも、シンプルなMarkdownで原稿を書くだけ。記事作りが特定の人に頼る状態をなくし、社内の誰でも事例記事を作れる体制にしました。
Markdownの内容をテンプレートに当てはめるとき、メタ情報(title・description・OGP)、パンくずリスト、セクション見出し、Q&Aの構造化変換、成果数値、キーワード効果テーブル、CTA・共通パーツ、画像などアセットの自動配置——これらがすべて自動で行われます。人がやるのは「画像を置く」と「最終確認する」だけです。
制作工数90%削減は数字の上でのインパクトです。本当に大きな成果は、「事例を増やしたいのに増やせない」という構造的な課題がなくなったことにあります。
工程別の Before / After
| 工程 | 従来(手動) | AI活用後 | 削減率 |
|---|---|---|---|
| テンプレートのコピー・調整 | 30〜60分 | 0分(自動) | 100% |
| テキストの差し替え | 30〜60分 | 0分(自動) | 100% |
| メタ情報の書き換え | 10〜15分 | 0分(自動) | 100% |
| HTML構造の整合性確認 | 20〜30分 | 0分(自動) | 100% |
| 画像パスの調整 | 10〜15分 | 5分(配置のみ) | 67% |
| ブラウザ表示の確認 | 15〜30分 | 5〜10分 | 67% |
| 合計 | 2〜4時間 | 約10〜15分 | 約90% |
1記事あたりの工数 Before / After
自動化率
数字で見た効果
事業にとっての意味
「WordPress化してほしい」と言われたとき、私たちはその言葉の裏にある事業の課題を読み解きます。今回は「事例を増やしてサービスの魅力を強くしたい」という本当のゴールが見えたからこそ、WordPress化ではなく、制作プロセスを作り直すという提案にたどり着きました。表面的な依頼をそのまま受けていたら、この成果は生まれていません。
AIは万能のツールではありません。ですが、今回のように「テンプレートに沿ったHTMLを作る」という課題がはっきりしている場面では、目に見える効果を出します。技術ありきではなく、課題の本質を見てから、いちばん合う技術を組み合わせる。それが私たちのやり方です。
記事を1本納品するのは簡単です。ですがそれでは、次の記事が必要になるたびに同じコストがかかります。私たちが作ったのは、記事が増えるほど成果が積み上がる、くり返し使えるワークフローです。クライアントの事業の成長に合わせて広げられる、仕組みそのものを残しました。
ご相談の言葉の裏には、たいてい「本当に実現したいこと」があります。私たちはそこから一緒に考え、事業の成果につながる仕組みをご提案します。
無理な営業は一切いたしません。まずは現状の課題を、可能な範囲でお聞かせください。
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