Case Study

インサイドセールス基盤の構築 —
少人数チームで月間200〜300件のリードに対応する仕組みづくり

3人の営業チームで月間200〜300件のリードすべてに対応する——それを可能にしたのは、「人を増やす」のではなく「仕組みを作る」という発想の転換でした。kintoneによるリード管理、MAツールによる自動化、Looker Studioによる営業ダッシュボード構築を組み合わせ、属人的な営業から再現性のある体制へと変革しました。

3

営業チーム

200〜300

月間リード

UP

顧客単価向上

「リードが増えてきたが、フォローが追いつかない」——よくある相談です。しかし私たちが注目したのは、リードの数ではなく「管理と優先順位付けの仕組み」の不在でした。

誰がどのリードを担当しているのか。どこまでフォローが進んでいるのか。どのリードの商談化率が高いのか。これらが見えない状態では、人を増やしても問題は解決しません。

私たちは営業プロセス全体を設計し直すところから支援を始めました。

支援内容 インサイドセールス基盤の設計・構築
支援期間 3年以上(継続中)
主要成果 3名で全リード対応、顧客単価が大幅に向上

The Request

クライアントからの相談内容

クライアントからいただいた相談は、以下の3点でした。

01

リードへのフォローが追いつかない

Web広告からのリードが増えてきたが、対応が属人的で抜け漏れが発生。効率的なフォロー体制を構築したい。

02

営業の進捗が見えない

各メンバーがどのリードにどこまで対応しているか把握できない。マネジメントの判断材料がない。

03

顧客単価を上げたい

リード数は確保できるようになったが、商談の質を高め、顧客単価を向上させたい。

一見すると「営業ツール導入」の案件です。CRMやSFAを選定して導入することもできました。しかし私たちは、まず営業プロセスの実態を深く把握することにしました。

The Real Challenge

私たちが見抜いた、本当の課題

ヒアリングを重ねる中で、クライアントの相談の裏にある本質的な課題が見えてきました。

表面的な依頼
「リードを効率的にフォローしたい」
なぜフォローが追いつかないのか?
本当にやりたいこと
少人数でもすべてのリードに対応し、
商談化率を高めたい
それを阻んでいるものは何か?
本質的なボトルネック
リードの管理・振り分け・進捗可視化の仕組みがなく、
属人的な対応に依存している

月間200〜300件のリードが入ってくるにもかかわらず、リードの管理はスプレッドシートと個人のメモに依存。誰がどのリードを担当しているのか、どの段階まで進んでいるのかがチーム全体で共有されていませんでした。

ツールを導入しても、営業プロセス自体が設計されていなければ、同じ問題が形を変えて残るだけです。問題はツールの有無ではなく、リードの管理・優先順位付け・進捗可視化というプロセス設計の不在にあると私たちは判断しました。

従来のリード対応フロー(属人的)

STEP 01

リード取得
(手動確認)

STEP 02

担当者が
個別に判断

STEP 03

電話・メール
で個別対応

STEP 04

進捗を
口頭で共有

営業プロセスの構造的問題

  • リードの優先順位付けが個人の感覚に依存し、高確度リードの対応が遅れることがある
  • フォロー状況がチームで共有されず、抜け漏れや重複対応が発生
  • 営業活動のデータが蓄積されないため、どの施策が効果的かの判断ができない
  • 結果として「リードはあるが、商談に変わらない」状態が続いている

Our Approach

「ツール導入」ではなく
「営業の仕組みそのもの」を設計した

私たちの提案は、単なるCRM/SFAの導入ではありませんでした。クライアントの本当のゴールは「少人数でもすべてのリードに適切にアプローチし、商談化率を高めること」。であれば、営業プロセス全体を設計し、それを支える仕組みを構築すべきです。

kintoneを基盤としたリード管理、MAツールによるフォローの自動化、Looker Studioを活用したリアルタイムダッシュボードによる進捗可視化。これらを組み合わせ、属人的な営業から、再現性のある体制への変革を実現しました。

システムアーキテクチャ

Layer 1 — Lead Management
リード情報管理 kintone環境構築・カスタマイズ
Layer 2 — Automation
MAツール選定・導入 リード属性に応じた自動配信シナリオ
リード自動取得・振り分けワークフロー 広告経由リードの自動取込・担当割当
Layer 3 — Visualization
Looker Studio 営業ダッシュボード リアルタイムKPI・進捗モニタリング
パイプライン管理 リードステージ別の状況把握
Layer 4 — Process Optimization
フォローシナリオ設計 リード温度別の対応フロー策定
優先順位ロジック スコアリングによるリード評価・自動優先付け
Layer 5 — Continuous Improvement
継続改善 定期レビュー、KPI分析、プロセス調整

01

kintoneを基盤にしたリード管理環境の構築

リード情報を一元管理するための基盤として、kintoneを選定・カスタマイズしました。広告経由のリード情報が自動的に取り込まれ、担当者への振り分けまでワンストップで完結する仕組みです。スプレッドシートによる管理から脱却し、チーム全体がリアルタイムで同じ情報を参照できる環境を実現しました。

02

MAツールによるフォローの自動化

すべてのリードに人手で対応する必要はありません。リードの属性や行動に応じて、適切なタイミングで適切なコンテンツを自動配信するシナリオを設計しました。営業メンバーは「今すぐ対応すべきリード」に集中でき、温度感の低いリードは自動ナーチャリングで商談化の準備が進む体制を構築しました。

Lead Status Management

MAツールによるリードステータス分布 — 潜在・準顕在・顕在化・アポ見込み・アポ獲得のステージ別管理画面
MAツールとkintoneの連携により、リードのステータス(潜在→準顕在→顕在化→アポ獲得)を自動で分類・可視化。営業チームは対応すべきリードを即座に判断できる。

03

Looker Studioによる営業ダッシュボードの構築

Looker Studioを活用し、営業活動の全体像をリアルタイムで把握できるダッシュボードを構築しました。kintoneのリードデータと連携させ、パイプラインの状況、各メンバーの対応件数、商談化率、顧客単価の推移など、マネジメントに必要な情報がひと目で確認できます。データに基づいた意思決定が可能になり、ボトルネックの特定と改善のサイクルが回り始めました。

Dashboard Sample

※ Looker Studioで構築した営業ダッシュボードのサンプルです(データはダミー)

リードステージ別の件数・割合
メンバー別の対応状況
商談化率の推移
顧客単価のトレンド
リードソース別の効果分析
フォロー漏れアラート

The Results

少人数でも「漏れなく対応できる」体制が整った

リード対応の仕組みが整ったことで、3名の営業チームが月間200〜300件のリードに漏れなく対応できる体制が実現しました。成果は数値だけでなく、営業プロセスの再現性と組織としての成長基盤という形で表れています。

対応体制

3

で200〜300件/月に対応

顧客単価

UP

前年比で大幅に向上

継続期間

3年+

継続支援中

指標 支援前 支援後
リード対応体制 属人的・抜け漏れあり 3名で200〜300件/月を漏れなく対応
営業進捗の可視化 なし Looker Studioによるリアルタイムダッシュボード
顧客単価 -- 前年比で大幅に向上
継続期間 -- 3年以上

Strategic Impact

高確度リードへの対応スピード向上

リードの優先順位が自動的に付与され、重要なリードへの初動が早くなった

ボトルネックの特定と改善が迅速に

営業プロセスがデータで可視化され、課題の特定から改善までのサイクルが短縮

新メンバーの立ち上がりが早い

属人的なノウハウがシステムに蓄積され、組織の拡大に耐えうる基盤が整備された

Operational Impact

フォロー漏れゼロの体制

すべてのリードがシステム上で管理され、対応状況がリアルタイムで把握可能

顧客単価の継続的な向上

商談の質が改善され、前年比で顧客単価が大幅に向上

データドリブンな改善サイクル

定期的なレビューに基づく継続的なプロセス最適化が定着

Key Insights

AsetZが大切にしている姿勢

01

人を増やす前に、仕組みを作る

人数を増やすことは解決策の一つですが、仕組みが整っていなければ、増員しても同じ問題が発生します。まずプロセスを設計し、その上で必要な人数を判断する順序が重要です。今回のケースでは、仕組みを先に整えたことで、3名という少人数でも月間200〜300件のリードに対応できる体制が実現しました。

02

可視化が、改善の起点になる

営業プロセスをデータで可視化することで、「どこで詰まっているのか」「何が効いているのか」が見えるようになります。改善は、現状の正確な把握から始まります。Looker Studioで構築したダッシュボードは単なるレポートツールではなく、チーム全体が同じ基準で現状を理解し、次のアクションを決めるための共通言語になりました。

03

属人性を排除することが、組織の成長を加速する

特定の人に依存しない仕組みは、組織の拡大に耐えうる基盤となります。ナレッジをシステムに蓄積することで、チーム全体の底上げが実現します。3年以上の継続支援の中で、この基盤があるからこそ、営業体制の変化にも柔軟に対応できています。

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