広告のROASを改善したい
広告費を投下しているが、売上への貢献度が見えず、投資対効果が不透明な状態が続いている。
「広告のROASを改善したい」というご相談に、私たちが取り組んだのは運用改善だけではありませんでした。集めたユーザーが「どこに行き、どれだけの売上を生むのか」を一つずつ可視化し、広告の入口から出口までを設計し直す。その結果、参入3ヶ月で前年同月比売上200%、ROAS 500%を2年間継続して維持しています。
クライアントはtoC向けプラットフォームを運営する事業者です。広告でユーザーを集め、送客先に届ける。この流れのなかで、広告投資の効率をどこまで高められるかが、そのまま事業成長の鍵でした。
ただ、当時の広告運用は「安くユーザーを集めること」に最適化されていました。集めたユーザーを、どの送客先に届ければ売上に直結するのか。その設計が抜け落ちていたのです。
どこに届けるかで、生まれる売上が変わる
| クライアント | toC向けプラットフォーム事業者 |
|---|---|
| 支援内容 | 広告戦略の再設計・送客価値ベースの予算最適化 |
| 主な成果 | ROAS 500%(2年間継続)、3ヶ月で売上200% |
| 支援期間 | 2年以上 |
| 関与範囲 | 広告戦略設計・媒体選定・クリエイティブ開発・データ分析基盤 |
いただいたご相談は、次の3点でした。
広告費を投下しているが、売上への貢献度が見えず、投資対効果が不透明な状態が続いている。
複数の広告媒体に出稿しているが、どの媒体が事業成果に貢献しているのか、判断する基準がない。
ユーザーは集められているが、それが売上にどう結びついているのか、因果関係が把握できていない。
一見すると「広告運用の効率改善」のご相談です。媒体の入札調整やターゲティングの見直しから着手することもできました。しかし私たちは、まず広告の先にある「送客の構造」全体を調べることから始めました。
ヒアリングと現状分析を重ねるなかで、広告投資効率が上がらない構造的な原因が見えてきました。
調べてみると、広告投資効率が上がらない原因は、広告の運用そのものにあるのではありませんでした。広告のCPA(獲得単価=1件の獲得にいくらかかったか)だけを評価基準にしていて、「安くユーザーを集めること」に最適化されていた。けれど、集めたユーザーをどの送客先に誘導すれば売上に直結するのか、という設計がなく、キーワード分析も媒体選定も「送客価値」に紐づいていない状態でした。
CPAを下げても、送客先での成果に結びつかなければ売上は伸びません。問題は広告の単価ではなく、広告投資と売上を結びつける「送客価値」の設計がないこと。私たちはそう判断しました。
特定したボトルネックは、次の4点です。
私たちが提案したのは、広告の単価を下げることではなく、「送客価値」を起点に広告全体を組み直すことでした。集めたユーザーがどこに行き、どれだけの売上を生むのか。それを定量化し、すべての投資判断の土台にします。
まず取り組んだのは、送客先ごとの月間売上貢献度の算出です。送客先への送客が、どれだけの売上を生んでいるかを数字にし、送客価値の優先順位をはっきりさせました。これで「どの送客先に注力すべきか」という投資判断の基準が生まれます。
送客価値マトリクスの例。※数値はイメージ。実数は非開示。
従来の「検索ボリューム」基準のキーワード分析を、「送客先の売上貢献度」基準で組み直しました。売上貢献度の高い送客先へ誘導できるユーザーを集めるための、キーワード戦略とターゲットセグメントを定義します。「安く集める」から「適切なユーザーを集める」への転換です。
送客価値に基づいて、出稿する媒体を選び直しました。あわせて、ターゲットごとに広告クリエイティブを開発し、適切なユーザーを適切な送客先に届ける導線を設計しました。
ROASベースの予算配分モデルを作り、送客価値の高い領域に投資を集中させました。さらに、定期的なデータ分析にもとづく改善のサイクルを回し続けることで、2年以上にわたってROAS 500%を維持しています。
ROAS 500%という数字は、結果の一断面にすぎません。本質的な成果は、「適切なユーザーを集め、適切な送客先に届ける」という、再現できる広告投資の仕組みが整ったことにあります。
| 指標 | 支援前 | 支援後 |
|---|---|---|
| 広告投資の評価基準 | CPA(獲得単価)のみ | 送客価値(売上貢献度)ベース |
| 送客先の優先順位 | なし | スコア化して明確に |
| 広告媒体の選定 | 感覚的 | 送客価値ベースで判断 |
| ROAS | — | 500%(2年間継続) |
| 売上 | — | 前年同月比200%(参入3ヶ月) |
CPAを下げることは大切です。けれど、それだけでは売上に直結しません。「安く集めること」に最適化すると、集めたユーザーがどこに行き、どれだけの売上を生むのかが見えなくなります。送客先ごとの売上貢献度を数字にし、「送客価値」を起点に広告を評価する。この発想の転換が、広告投資効率を大きく改善する鍵でした。
広告戦略は「集客」だけでは完結しません。集めたユーザーをどの送客先に届けるかまでを含めて、はじめて投資判断ができます。キーワード分析、媒体選定、クリエイティブ開発のすべてを「送客価値」に紐づけることで、広告の入口から出口まで、一貫した導線が設計できます。
送客価値の可視化とROASベースの予算配分モデルは、一度作って終わりではありません。定期的なデータ分析にもとづいて戦略を調整し続けるからこそ、2年以上にわたってROAS 500%を保てています。再現できるデータ基盤を最初に作ったことが、続く成果の土台になりました。
「ROASを改善したい」というご相談の裏には、たいてい「広告投資を、事業の売上にきちんと結びつけたい」という本当の目的があります。
私たちは、表面的な依頼をそのまま受けるのではなく、その目的までさかのぼって一緒に考えます。無理な営業は一切いたしません。まずは現状の課題を、お話しできる範囲でお聞かせください。
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